正しい勇気は良心から生まれるもの
すべての真の勇気は良心から生まれる。
人が勇敢であるためには、
自分の良心に従うことが大切だ。
勇気とは人のために、あるいは世の中のために
やるべきことがわかったときそれをやるぞと
踏み出させる心のありようや精神のことを言う。
だから真の勇気を出すためには、良心の人でなければならない
良心とは「人としてこれが正しい方向と自分の心が
命ずること」といってもよいだろう。
かつて日本人は、ここでの良心と同じような趣旨で
「義」という言葉を用いた。
新渡戸稲造は「武士道」の中で次のように述べる
「勇気は義のために実践されなければ、
人の徳のうちに教えられるに値するものではない」
論語の中において孔子は勇を定義するのに
いつものごとく否定の手法で説明する
「義を見てせざるは勇なきなり」と。
これを肯定的な言いかたにすれば
「勇とは正しい道理を行うことである」ということになる
東洋も西洋も真の勇気については
同じことを教えているようだ
著者 ジェームス・フリーマン・クラーク